物理 約10分

等加速度直線運動の公式と使い方

等加速度直線運動の3公式を加速度の意味から丁寧に解説。3式の使い分け、符号の決め方、例題の解き方を対話図つきで。物理基礎の頻出テーマを10分で攻略。

make sense 編集部 ・ 公開 2026/6/17

そもそも加速度って何?

速度が「位置の変化の勢い」なら、加速度は「速度の変化の勢い」。つまり、1秒あたりにどれだけ速度が変わるかを表す量だ。

a=ΔvΔta = \dfrac{\Delta v}{\Delta t}

単位はメートル毎秒毎秒(m/s2\text{m/s}^2)。「毎秒毎秒」って変な響きだけど、「毎秒(m/s の速度が)毎秒ぶん増える」と読むと納得できる。たとえば a=2 m/s2a = 2 \ \text{m/s}^2 なら、1秒ごとに速度が 2 m/s ずつ増えていく、という意味。

車でアクセルを一定の強さで踏み続けると、速度がだんだん上がっていく。このときの「上がり方の一定さ」が加速度だ。ブレーキ=マイナスの加速度で、速度がだんだん減っていく。

そして「加速度がずっと一定」で「まっすぐ進む」のが等加速度直線運動。物理基礎で一番よく出る運動パターンで、後で学ぶ自由落下もこの仲間だ。

公式は3つ、それぞれ何を表す?

等加速度直線運動には3つの公式がある。記号は次の通り。

  • v0v_0…はじめの速度(初速度)
  • vv…時間 tt 後の速度
  • aa…加速度(一定)
  • xx…その間に進んだ距離(変位)
  • tt…経過時間

公式1:速度を求める式

v=v0+atv = v_0 + at

「はじめの速度に、増えた分(atat)を足す」だけ。加速度 aatt 秒進めば、速度は atat だけ増える。これが一番イメージしやすい。

公式2:距離を求める式

x=v0t+12at2x = v_0 t + \dfrac{1}{2}at^2

進んだ距離は「もし初速のまま進んだ分(v0tv_0 t)」+「加速のおかげで余分に進んだ分(12at2\frac{1}{2}at^2)」。前半は等速分、後半は加速分、と分けて見ると覚えやすい。

公式3:時間が出てこない式

v2v02=2axv^2 - v_0^2 = 2ax

この式には tt(時間)が入っていない。時間が分からない/聞かれていないときに大活躍する。公式1と2から tt を消去して作った式なので、丸暗記でOK。

自分で動かして体感しよう

初速 v0v_0 と加速度 aa をスライダーで変えると、v-tグラフ(直線)と「4秒後の速度」「進んだ距離」がリアルタイムで変わる。aa をマイナスにすると右下がりの減速グラフになるのも確かめてみよう。距離は公式2の x=v0t+12at2x = v_0 t + \frac{1}{2}at^2 そのものだ。

vt面積 = 距離
4秒後の速度 v
10 m/s
進んだ距離 x
24 m

どの公式を選べばいい?

3つもあると迷うけど、選び方はシンプル。「問題に時間 tt が関わるか」で見分けるのが基本だ。

状況使う公式
時間と速度の関係を知りたいv=v0+atv = v_0 + at
時間と距離の関係を知りたいx=v0t+12at2x = v_0 t + \frac{1}{2}at^2
時間が出てこない(速度と距離だけ)v2v02=2axv^2 - v_0^2 = 2ax

コツは、問題文に出てくる量と、求めたい量を書き出すこと。「初速・加速度・距離が分かってて、最後の速度を聞かれてる。時間は無関係」なら、迷わず公式3だ。

符号の決め方でつまずかないには?

等加速度運動でミスりやすいのが符号(プラスマイナス)。ポイントは最初に「どっち向きを+にするか」を自分で決めること。

たとえば「進む向きを+」と決めたら、

  • ブレーキ(減速)→ 加速度は進む向きと逆なので aa はマイナス
  • 投げ上げで上向きを+にしたら、重力は下向きなので 加速度はマイナス

向きを一度決めたら、その問題の中では最後まで貫くこと。途中で符号の基準を変えるのがミスの元。決めた向きと逆を向く量には必ずマイナスを付ける、と機械的にやれば安全だ。

例題で流れをつかもう

初速 4 m/s で動いていた台車が、一定の加速度 2 m/s2\text{m/s}^2 で加速した。3秒後の速度と、その間に進んだ距離を求めよ。

まず分かっている量を整理:v0=4v_0 = 4a=2a = 2t=3t = 3。進む向きを+にする。

3秒後の速度は時間が絡むので公式1。

v=v0+at=4+2×3=10 m/sv = v_0 + at = 4 + 2 \times 3 = 10 \ \text{m/s}

進んだ距離は時間と距離の関係なので公式2。

x=v0t+12at2=4×3+12×2×32=12+9=21 mx = v_0 t + \dfrac{1}{2}at^2 = 4 \times 3 + \dfrac{1}{2} \times 2 \times 3^2 = 12 + 9 = 21 \ \text{m}

検算として公式3でも確認できる。v2v02=10242=84v^2 - v_0^2 = 10^2 - 4^2 = 842ax=2×2×21=842ax = 2 \times 2 \times 21 = 84。ピタリ一致。3つの公式は互いにつながっているので、こうして検算に使えるのも便利なところ。

よくある質問

Q. 等加速度直線運動の公式は何個ある?
A. 主に3つ(v=v0+at、x=v0t+½at²、v²−v0²=2ax)で、求めたい量で使い分けます。
Q. 時間tが分からないときはどの式?
A. 時間を含まない v²−v0²=2ax を使います。
Q. ブレーキ(減速)のときの加速度は?
A. 進む向きを+にすると、減速中の加速度は進行方向と逆なのでマイナスになります。

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この勢いで、もう1本いっとこう。

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